poetry#06

#06 三日月の夜



欠けた月を見上げる一人の夜
君も今この月を見上げているのかな
「会えない時間が愛を育てる」って
ドラマじゃ良く言うけれど

会えない時間が長くて
ちょっと不安になってるんだ
君は今何をしてる?
何を考えてるの?
あれもこれも聞きたいけれど
口数の少ない君を思い浮かべて
また携帯をポケットに戻すよ

焦らなくていいね
僕たちのペースで
一緒に歩けるなら

でもやっぱ君の声が聞きたくて
君の番号打ちかけて止める
もうこんな時間だね
君はもう寝てるかも

代わりに僕のこんな想いを
ありふれた言葉に詰め込んで送るよ
溢れる言葉の海でも
迷子にならないように
祈りながら そっと
届いてよ 君の元へ
届けてよ 僕の元へ

小さなパネルの中
僕と君とが交わす言葉たち
それは細く儚く

でも確かに
僕らを繋ぐ微かな光


 元々はキリ番のお礼として。お題は「儚い恋」と「携帯メール」。
 2004年7月