poetry#04

#04 わかれうた



眠れぬ夜は思い出がたり
破れた恋を数えあげ
つれづれ歌う別れ歌

酒場の女は歌う
あの人は昨日発っていったよ
あたいのことなんてなにもなかったみたいに
涼しい顔して「それじゃあね」
あたいの心は南へ吹く風にでもくれてやるわ
あの人は北へ行ったから

未来の見える男は歌う
この日が来るってことは最初から知っていた
君の別れの言葉も
その表情も僕はぜんぶ知っていた
最初からすべて 知っていた
僕にはみんな見えていた

私も歌う別れ歌
思い出の数を数えあげ
口にもできず捨てた恋
風の吹くまま
流されて
いつか海に還ればいい

眠れぬ夜は思い出がたり
破れた恋を数えあげ
つれづれ歌う
わかれうた


 中島みゆき風……ではない気がする。
 作成時期失念