poetry#01

#01 ぼくと月と



ぼくがまだ子供だった頃
大きくなったら月には人が住んでるんだって大人は言ってた
相変わらず月に人は住んではいない

「世間の荒波」ってやつに飲まれてぼくは少し大人になった

子供の頃に聞かされた未来予想図は
バラ色の夢に満ちてて
だけど現実には
月に人は住んでいないし
車は空を飛んじゃいない

少し大人になったぼくは諦めることを覚えた

誰も傷つけずになんて生きていけないから
今日も誰かを傷つけて誰かに傷つけられてる
何も失わずに生きてなんていけないけど
大事なものが何かぐらいは忘れずにいたい

理想とちがう現実の厳しさに慣れて
だんだんと妥協すること覚えてきたけれど
星すらも見えなくなりそうなこんな時代だから
せめて夢ぐらいはでかいの見よう

月は見ていた ひとりぼっちのぼくを
ぼくは探していた 夢の続きを


 子供の頃に見た「21世紀予想図」ってSFみたいな内容だった気がします。
 作成時期失念